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2026.05.07 コラム

【管理会社向け】退去立ち合い業者とは?原状回復まで一括対応できる工事会社のメリット

本記事は、不動産管理会社のご担当者様・賃貸オーナー様に向けて、「退去立ち合い 業者」とは何か、どこまで任せられるのかを整理し、最終的に原状回復工事まで一気通貫で対応できる原状回復工事会社へ委託するメリットを解説します。
退去立ち合いは、入居者対応・負担区分の説明・写真記録・見積・敷金精算など論点が多く、属人化するとクレームや再訪問、工期遅延につながりがちです。
立会い代行会社だけでなく、工事まで担える会社を選ぶことで、空室期間短縮と運用の安定化を同時に狙える点を、管理実務の目線でわかりやすくまとめます。

1.退去立ち合い業者とは?できることと役割を解説

退去立ち合い業者とは、賃貸物件の解約時に現地で入居者(借主)と室内状況を確認し、原状回復の範囲や費用負担の考え方を整理する業者です。
管理会社が自社で行うこともできますが、繁忙期の人手不足や担当者ごとの判断ブレ、説明不足によるトラブルを避けるために外注するケースが増えています。
重要なのは「立会いをすること」自体ではなく、写真・記録・見積根拠・精算説明までを一連の業務として品質担保することです。
さらに原状回復工事会社が立会いから工事まで担うと、現地確認と施工が同じ前提でつながり、手戻りや二重確認を減らせます。

・退去立ち合い業者の業務範囲(立会い・写真記録・見積・精算説明)

退去立ち合い業者の基本業務は、退去当日に室内を確認し、汚損・破損・設備不具合などを記録して、原状回復の見積や精算に必要な材料を揃えることです。
現場では入居者の不安が強くなりやすいため、負担区分(経年劣化・通常損耗・故意過失など)の考え方を、感情論ではなく根拠ベースで説明できるかが品質を左右します。
また、写真の撮り方や採寸、チェック項目の網羅性が弱いと、後日「言った・言わない」や追加請求の火種になります。
管理会社・オーナー側にとっては、報告書の形式が整っており、見積の内訳が透明で、精算説明まで一貫している業者ほど運用が安定します。

  • 現地立会い(室内・設備・付帯物の確認、鍵回収の補助)
  • 写真記録(全景・近景・型番・不具合箇所)
  • チェックリスト作成(水回り、設備、残置物など)
  • 原状回復見積(項目別・数量別、単価根拠の提示)
  • 敷金精算の説明補助(負担区分の考え方、合意形成のサポート)

・管理会社が業者に委託するケースとは

管理会社が退去立ち合いを外注する典型は、退去件数が一定以上あり、担当者が日程調整と現地対応に追われているケースです。
特に24月などの繁忙期は、立会いが同時間帯に重なりやすく、移動時間も含めると自社対応では物理的に回らなくなります。
また、担当者の経験差によって負担区分の説明がずれると、入居者クレームだけでなく、オーナーへの報告品質にも差が出ます。
委託により、現地対応を標準化しつつ、管理会社はオーナー提案・募集条件の調整・入居促進などのコア業務に時間を振り向けられます。

  • 繁忙期に退去が集中し、立会い枠が確保できない
  • 担当者ごとに判断・説明が異なり、クレームが増えている
  • 遠方物件・広域管理で移動コストが大きい
  • 写真・報告書の品質が安定せず、オーナー報告に手間がかかる
  • 原状回復の発注・段取りまで含めると工数が過大

・原状回復工事会社が一気通貫で対応するメリット

退去立ち合いを「代行会社」と「工事会社」に分けると情報が分断されやすく、現地のニュアンスや優先順位が伝わらないまま工事が進むリスクがあります。一方、原状回復工事会社が立会いから入ると、施工目線で必要十分な記録を残し、見積の精度を上げ、承認後すぐに着工できる体制を組みやすくなります。
管理会社にとっての価値は、単なる外注ではなく「空室期間の短縮」と「精算トラブルの抑制」を同時に実現できる点です。
さらに、工事品質の責任所在が一本化されるため、再施工や追加手配の調整コストも下がり、オーナー満足にも直結します。

比較軸 立会い代行会社 原状回復工事会社(立会い〜工事)
情報連携 工事会社へ引継ぎが必要 同一チームで完結しやすい
見積精度 現地情報が不足するとずれる 施工前提で数量・工法が固まりやすい
着工スピード 別発注・別日程で遅れがち 承認後すぐ段取りしやすい
責任所在 立会いと工事で分散 一本化しやすい
管理工数 調整先が増える 窓口が減りやすい


2.退去立ち合いを業者に委託すべき理由|管理会社の課題整理

退去立ち合いは、現地対応だけでなく、日程調整、入居者への案内、写真整理、見積取得、オーナー承認、精算説明など、周辺業務が多いのが実態です。
この工程が属人化すると、対応品質のブレが発生し、結果として「クレーム対応」「再訪問」「見積の取り直し」「工期遅延」が連鎖します。
管理会社の課題は、退去件数が増えるほど現場対応の総量が増え、担当者が疲弊し、オーナー提案や収益改善の時間が削られることです。
業者委託はコストではなく、運用を標準化し、空室損を減らし、評判リスクを抑えるための投資として捉えると判断しやすくなります。

  • 繁忙期の立会い枠不足による引渡し遅延
  • 負担区分の説明不足による入居者クレーム
  • 写真・記録不足で精算根拠が弱くなる
  • 工事発注が遅れ、空室期間が伸びる
  • 担当者の移動・現地対応でオーナー対応が後回しになる

3.【メリット5つ】退去立ち合いから原状回復まで一括委託する効果

退去立ち合いと原状回復を別々に外注するのではなく、工事会社に一括で任せると、管理会社の運用は「点」ではなく「線」で改善します。
立会いで得た情報がそのまま見積・工事に反映され、承認後の着工が早まり、空室期間短縮に直結します。
また、精算根拠が写真と内訳で揃うため、入居者・オーナー双方への説明がしやすくなり、評判リスクも下がります。
以下では、管理会社・オーナーの実務に効く5つのメリットを、現場で起きがちな課題とセットで解説します。

・メリット1:退去立会い品質が標準化し、トラブルを予防(入居者側・借主対応の平準化)

退去立会いのトラブルは、費用そのものより「説明の仕方」「根拠の出し方」「記録の残し方」で発生することが多いです。
一括委託で運用を標準化すると、チェック項目・撮影ルール・報告書・見積内訳が統一され、担当者ごとのブレが減ります。
入居者対応が平準化されると、クレームの初動が早くなり、感情的な対立に発展しにくくなります。
結果として、管理会社は火消しに使う時間が減り、オーナーへの説明も同じフォーマットで行えるため、信頼の積み上げにつながります。

  • チェックリストと撮影基準の統一で「見落とし」を減らす
  • 負担区分の説明をテンプレ化し、言い回しの差をなくす
  • 報告書の提出スピードをルール化し、判断待ちを減らす

・メリット2:原状回復工事のスピードUPで空室期間を短縮(物件の稼働率改善)

空室期間が伸びる最大要因の一つは、立会い後の「見積取得比較承認発注着工」までのタイムロスです。
立会いから工事まで同じ会社が担うと、現地確認の時点で工事項目の当たりがつき、見積提出が早くなります。
さらに、承認後の職人手配や資材手配が同一ラインで動くため、着工までの待ち時間が短縮されやすいです。
稼働率改善は、家賃1か月分の空室損を減らすインパクトが大きく、管理受託の継続・拡大にも効いてきます。

  • 立会い当日〜翌営業日で一次見積の提示が可能になりやすい
  • 再訪問(採寸・追加確認)が減り、工程が前倒しになる
  • 工事完了募集開始までのリードタイムを短縮できる

・メリット3:退去費用・敷金の精算根拠が明確になり、評判リスクを下げる

敷金精算で揉めると、管理会社の評判リスク(口コミ、紹介減、オーナー不信)に波及します。
一括委託では、写真記録と見積内訳がセットで整備されやすく、「どこが」「なぜ」「いくら」の説明がしやすくなります。
また、工事会社が立会いから関与していると、実際の施工内容と請求内容の整合性が取りやすく、後出しの追加請求を抑制できます。
結果として、入居者にとっても納得感が上がり、管理会社・オーナーにとっても不要な対立を避けられます。

  • 写真(全景・近景)+数量+単価のセットで説明できる
  • 工事内容と請求のズレが減り、精算の透明性が上がる
  • クレーム対応の長期化を防ぎ、管理品質の評価を守れる

・メリット4:管理会社の担当者工数を削減し、コア業務(オーナー対応・提案)に集中

退去立会いは、1件あたりの作業時間が読みにくく、移動も含めると担当者のスケジュールを圧迫します。
一括委託で現地対応〜見積〜工事管理までをまとめると、管理会社側のタスクは「依頼」「承認」「報告確認」に集約されます。
その結果、担当者はオーナーへの提案(賃料改定、設備更新、募集条件、リノベ提案)に時間を使えるようになります。
管理会社の収益は管理戸数×運用品質で伸びるため、工数削減は単なる効率化ではなく、売上機会の創出にもつながります。

  • 日程調整・現地対応・写真整理の負担を外部化できる
  • 見積取得のやり取りが減り、承認フローが短くなる
  • オーナー提案・入居促進など利益に直結する業務へ集中できる

・メリット5:エリア対応・繁忙期の波動を吸収し、運用が安定

管理エリアが広いほど、退去立会いは移動時間がボトルネックになります。
また、繁忙期は退去件数が急増し、社内リソースだけでは対応しきれず、立会い日が先延ばしになって空室損が増えることもあります。
広域対応できる原状回復工事会社に一括委託すると、エリアと波動を吸収しやすく、運用が安定します。
東京など都市圏では、同日に複数件の立会いが発生しやすいため、機動力のある体制は管理品質の差別化要因になります。

  • 広域でも立会い枠を確保しやすく、日程遅延を防げる
  • 繁忙期の増員・応援体制で品質を落とさず回せる
  • 工事班の手配まで含めて平準化でき、完了日が読みやすい

4.退去立ち合い業者の費用・料金相場

退去立ち合い業者の費用は、立会い単体の料金と、原状回復工事に紐づく形(実質無料を含む)で大きく分かれます。
管理会社としては、表面上の立会い費用だけでなく、見積の透明性、精算トラブルの減少、空室期間短縮による効果まで含めて総コストで判断することが重要です。
また「無料立会い」は魅力的に見えますが、どこで収益を回収しているか(工事単価、追加請求、指定範囲の縛り)を理解しないと、結果的にオーナー負担が増えることがあります。
ここでは料金体系の考え方と、安すぎる業者の注意点を整理します。

・退去立ち合い業者の料金体系

料金体系は、立会い1件あたりの固定料金、距離・時間・土日祝の加算、報告書作成や精算説明のオプション、などで構成されることが一般的です。
管理会社の運用では、立会い後の報告スピードと報告内容の粒度が重要なため、単価だけでなく「何が含まれているか」を必ず確認します。
例えば、写真枚数の上限、報告書の提出期限、見積作成の有無、入居者への説明範囲(その場での概算提示の可否)などで、実務負担が大きく変わります。
見積や精算説明まで含むプランは、クレーム抑制に効く一方、責任範囲の線引き(最終決裁は管理会社か等)を契約で明確にしておくと安心です。

  • 固定料金型:1件いくらで立会い・報告までをパッケージ化
  • 従量課金型:距離、時間、土日祝、緊急対応で加算
  • オプション型:精算説明、合意書作成、鍵回収、残置物対応などを追加

・原状回復工事とセットで依頼する場合の費用構造

原状回復工事会社に一括委託する場合、立会い費用が別建てで発生するケースと、工事受注を前提に立会い費用を抑える(または無料)ケースがあります。
このとき管理会社・オーナーが見るべきは、工事見積の内訳が適正で、相見積もりが必要な場面でも柔軟に対応できるかです。
立会いが無料でも、工事単価が相場より高い、不要な工事項目が増える、追加請求が多いとなれば、トータルでは割高になります。
逆に、立会い〜工事までの工程が短縮され、空室損が減るなら、多少の立会い費用があっても総合的にプラスになることは十分あります。

費用の見え方 特徴 管理会社・オーナーの確認ポイント
立会い費用+工事費用 役務と工事が分かれて明瞭 立会いに含まれる範囲、報告品質、工事単価の妥当性
立会い無料(工事で回収) 初期費用が見えにくい 工事項目の妥当性、追加請求条件、相見積の可否
月額・包括契約 件数が多い管理会社向け 対象エリア、上限件数、繁忙期の対応力、KPI設定

・無料立会いのビジネスモデル

無料立会いは、立会い自体で利益を取らず、原状回復工事の受注で収益化するモデルが多いです。
このモデルが悪いわけではなく、工事品質が高く、単価と内訳が適正で、スピードが出るなら管理会社・オーナーにとって合理的です。
ただし、無料であるがゆえに「立会いの記録が粗い」「報告が遅い」「工事前提の提案が強い」など、運用上の歪みが出ることもあります。
無料の条件(工事発注の縛り、キャンセル時の費用、相見積の扱い)を事前に明文化し、管理会社のガバナンスを保つことが重要です。

  • 収益源が工事に寄るため、工事項目の妥当性チェックが必須
  • 無料条件(発注縛り・キャンセル料・相見積可否)を確認
  • 報告品質(写真・内訳・提出期限)が担保されるかを見る

・相場より安すぎる業者のリスク

相場より極端に安い場合、どこかでコストを削っている可能性があります。
典型は、立会い時間が短く記録が不足する、写真が少ない、報告が遅い、経験の浅いスタッフで説明が弱い、といった品質面のリスクです。
また、後から追加請求が増える、工事単価が高い、不要な工事提案が増えるなど、別の形で回収されることもあります。
管理会社にとって怖いのは、短期的なコスト削減よりも、クレーム増加やオーナー不信による長期的な損失です。
価格だけでなく、運用KPI(空室日数、クレーム件数、再訪率)で評価できる業者を選ぶのが安全です。

  • 記録不足で精算根拠が弱くなり、クレームが増える
  • 報告遅延で着工が遅れ、空室損が増える
  • 追加請求が多く、オーナー満足が下がる
  • スタッフ品質が不安定で、説明が炎上しやすい

5.退去立ち合い業者の選び方|比較ポイント

退去立ち合い業者選定は、単価比較だけでは失敗しやすい領域です。
管理会社の運用にフィットするかどうかは、報告フォーマット、対応スピード、原状回復までの体制、繁忙期の増員力など、実務要件で決まります。
特に「原状回復工事会社が立会いから対応できる」場合、空室期間短縮と責任所在の一本化が期待できるため、管理品質の底上げに直結します。
ここでは、比較時に外せないポイントを、管理会社目線で具体化します。

・実績・年間件数

実績は、単なる件数の多さだけでなく、どのタイプの物件(単身、ファミリー、築古、法人契約比率など)をどれだけ扱っているかが重要です。
年間件数が一定以上ある業者は、チェック項目や報告の型が整っていることが多く、繁忙期の運用ノウハウも蓄積されています。
一方で、件数が多くても品質が伴わないケースもあるため、サンプル報告書、写真の撮影基準、クレーム時の対応フローまで確認すると精度が上がります。
管理会社としては、KPI(報告提出までの時間、再訪率、クレーム率)を提示できる業者だと、委託後の改善も回しやすくなります。

  • 年間対応件数と、繁忙期の最大処理能力
  • 物件タイプ別の経験(築年数、間取り、設備グレード)
  • サンプル報告書・写真の品質
  • クレーム・再訪問の発生率と改善の仕組み

・原状回復まで対応できる体制

立会いだけで終わる業者か、原状回復工事まで自社または強固な協力体制で完結できるかは、空室期間に直結します。
工事まで対応できる会社は、クロス・床・設備・クリーニングなどの職種手配を内製化または固定化していることが多く、工程が読みやすいのが利点です。
また、見積の内訳が施工前提で組まれるため、承認後の追加変更が減りやすく、オーナーへの説明も一貫します。
確認すべきは、対応可能な工種、緊急対応、品質基準(仕上がり検査、是正対応)、そして管理会社の承認フローに合わせられるかです。

  • 対応工種(内装、設備、電気、水栓、クリーニング等)の範囲
  • 見積提出のリードタイムと、着工までの最短日数
  • 完了検査・是正対応のルール(無償範囲、期限)
  • 相見積やオーナー指定業者がある場合の柔軟性

・管理会社向け報告フォーマット

報告フォーマットは、委託後の運用コストを左右します。
写真が多くても整理されていなければ確認に時間がかかり、逆に写真が少なければ精算根拠が弱くなります。
理想は、部位別に写真が紐づき、数量・単価・負担区分の考え方が同じ資料内で追える形式です。
また、管理会社ごとにオーナー報告の型があるため、テンプレのカスタマイズ可否、提出方法(PDF、クラウド、管理システム連携)も確認すると、現場が回りやすくなります。

  • 部位別の写真整理(全景近景数量が分かる順)
  • 見積内訳と写真の紐づけ(どの写真がどの項目か)
  • 提出期限の明確化(例:翌営業日午前など)
  • データ連携(PDFURL共有、システム取り込み)

・エリア対応

エリア対応は「対応可能」と「安定して対応できる」は別物です。
広域管理では、当日キャンセルや時間変更、鍵の受け渡しトラブルなど、イレギュラーが起きやすく、機動力が問われます。
対応エリア内でも、拠点の位置、スタッフ数、協力会社の固定度合いで、繁忙期の品質が変わります。
東京など都市圏で複数区をまたぐ場合は、同日複数件の立会いを回せる体制があるか、工事班の稼働が確保できるかまで確認すると、空室期間短縮の効果が出やすくなります。

  • 対応エリアの明確化(市区町村単位)
  • 繁忙期の増員・応援体制の有無
  • 当日変更・緊急対応の可否と追加費用
  • 工事対応エリアも同一か(立会いだけ広域は要注意)

6.退去立ち合いと原状回復を分けて委託するリスク

退去立ち合いと原状回復を別会社に分けると、管理会社がハブになって情報をつなぐ必要があり、調整コストが増えます。
特にリスクになりやすいのは、立会い時の記録不足や、現地の優先順位(どこを最短で直すべきか)が工事側に伝わらないことです。
その結果、追加採寸の再訪問、見積の作り直し、工期の後ろ倒しが起き、空室期間が伸びる原因になります。
また、入居者からの指摘があった際に「立会い側の説明」「工事側の請求」の責任が分散し、管理会社が板挟みになりやすい点も見逃せません。
一気通貫の体制は、こうした分断リスクを構造的に減らす選択肢です。

  • 情報分断で見積精度が落ち、追加・変更が増える
  • 再訪問が発生し、着工が遅れて空室損が増える
  • 責任所在が曖昧になり、クレーム時に収束しにくい
  • 管理会社の調整先が増え、担当者工数が増大する

7.委託の流れ|退去立ち合い業者への依頼から原状回復完了まで

委託を成功させるには、単に「立会いを投げる」のではなく、委託範囲とKPIを先に決め、当日の連絡フローと承認フローを整備することが重要です。
特に原状回復工事会社へ一括委託する場合、立会い報告見積承認着工完了検収までが一本の工程になるため、管理会社側の運用設計が成果を左右します。
ここでは、依頼前の整理から当日運用、報告・工事提案、完了検収までを、管理会社の実務に落とし込んで解説します。
最後に、原状回復工事会社の一括対応で何ができるかも具体化します。

・依頼前の整理:委託範囲(立会い・工事・精算)とKPI(空室日数・クレーム件数)

最初に決めるべきは、業者に任せる範囲です。
立会いのみなのか、写真報告と見積作成まで含むのか、入居者への精算説明や合意書作成まで含めるのかで、必要なスキルと責任範囲が変わります。
次に、成果指標(KPI)を設定します。
例えば「退去日から見積提出まで日以内」「完了まで日以内」「クレーム件数%以下」「再訪率%以下」など、運用で追える指標に落とすと改善が回ります。
原状回復工事会社へ一括委託する場合は、工期短縮がKPIに直結するため、見積提出と着工リードタイムを特に重視すると効果が出やすいです。

  • 委託範囲:立会い/写真報告/見積/精算説明/工事/完了検査
  • KPI例:空室日数、見積提出リードタイム、再訪率、クレーム件数
  • 承認ルール:金額閾値(例:万円以上はオーナー承認)
  • 例外対応:残置物、ペット、喫煙、設備故障などの扱い

・発注〜当日運用:鍵受け渡し、入居者への案内、担当者・スタッフの連絡フロー

当日運用で重要なのは、鍵と連絡の設計です。
鍵の受け渡しが曖昧だと、立会い開始が遅れ、次の予定に影響し、結果として繁忙期の処理能力が落ちます。
また、入居者への案内文(立会い時間、持ち物、精算の流れ、当日の所要時間)をテンプレ化しておくと、当日の揉め事を減らせます。
連絡フローは、管理会社・業者・入居者の三者で「誰が何を連絡するか」を決め、当日連絡先を一本化するのが基本です。
原状回復工事会社が立会いも担う場合、立会い後すぐに工事段取りへ移れるため、鍵回収から着工までのタイムラグを最小化できます。

  • 鍵:事前預かり/現地回収/キーボックス運用のルール化
  • 入居者案内:所要時間、確認項目、精算の流れ、注意事項
  • 当日連絡先:管理会社窓口、業者担当、緊急時の代替連絡
  • イレギュラー:遅刻・不在・残置物・立会い拒否時の対応

・報告〜工事提案〜原状回復完了:写真報告、見積、承認、完了検収の流れ

立会い後は、写真報告と見積提出のスピードが空室期間を左右します。
報告は、写真だけでなく、部位別のコメント、負担区分の論点、工事項目の優先順位が整理されていると、管理会社・オーナーの判断が早くなります。
見積は、項目別・数量別・単価別の内訳があり、必要に応じて代替案(最低限の復旧/募集強化のための改善)を提示できると、オーナー提案にもつながります。
承認後は、着工日・完了予定日を確定し、完了時には写真付きの完了報告と検収フロー(是正があれば期限)を回すことで、品質が安定します。
一気通貫の工事会社なら、立会い情報がそのまま施工に反映され、追加確認が減るため、工程が読みやすくなります。

  • 立会い写真報告(提出期限を設定)
  • 見積提出(内訳・数量・単価・優先順位・代替案)
  • 承認(管理会社/オーナーの閾値ルール)
  • 着工完了(完了写真、是正対応、検収)

・アートコンセプトの一括対応でできること:退去立会いから原状回復工事まで

原状回復工事会社が退去立会いから一括対応する場合、管理会社の運用は「窓口一本化」と「工程短縮」が最大の価値になります。
アートコンセプトのように、退去立会い(入居者対応・写真記録・報告)から、原状回復工事(内装・クリーニング等)までを同一ラインで担える体制であれば、立会い情報が工事に直結し、見積・着工が早まります。
また、管理会社向けの報告フォーマットが整っていると、オーナー報告や承認取得がスムーズになり、空室期間短縮に寄与します。
重要なのは、立会い代行だけではなく、工事品質・スピード・精算根拠の透明性まで含めて、管理会社のKPI改善にコミットできるかです。

  • 退去立会い:日程調整支援、現地確認、写真記録、報告書作成
  • 見積:項目別・数量別の内訳提示、優先順位の提案
  • 原状回復工事:内装・クリーニング等の手配と施工、工程管理
  • 完了報告:完了写真、是正対応、検収フローの整備
  • 管理会社運用:窓口一本化、繁忙期の処理能力確保

8.退去立ち合いで起きやすいトラブル事例

退去立ち合いのトラブルは、費用負担の妥当性だけでなく、説明不足や記録不足、期待値調整の失敗から起きます。
管理会社・オーナーにとっては、トラブルが長引くほど工事着手が遅れ、空室損が増え、評判リスクも高まります。
よくあるのは、立会い時に「概算」だけ伝わり、後日見積が増えて不信感が生まれるケースや、写真が不足していて根拠が示せないケースです。
一気通貫で対応できる工事会社を選び、撮影基準・報告基準・説明テンプレを整えることで、トラブルの多くは予防できます。

  • 追加請求:見積の前提が曖昧で、後から項目が増える
  • 負担区分の対立:経年劣化と故意過失の線引きが不明確
  • 工期遅延:再訪問や承認待ちで着工が遅れ、空室が長期化

9.まとめ

退去立ち合い業者を選ぶ基準は、単に立会いを代行してくれるかどうかではありません。
 重要なのは、退去立ち合いから原状回復工事までを一気通貫で対応し、空室期間短縮・精算トラブル抑制・担当者工数削減まで実現できるかどうかです。

管理会社の運用課題は、退去件数が増えるほど複雑化します。
 立会いと工事を分けて発注する体制では、情報分断や工程遅延が起きやすく、結果として空室損や評判リスクに直結します。

原状回復工事会社が退去立ち合いから担う体制であれば、
 記録・見積・施工・完了報告までが一本化され、運用が安定します。

アートコンセプトでは、退去立ち合いから原状回復工事までを一括対応し、管理会社様のKPI改善(空室日数・クレーム件数・対応工数)を実務レベルでサポートしています。

「現在の運用でどこがボトルネックになっているのか分からない」
 「繁忙期の退去対応を安定させたい」
 「空室期間を少しでも短縮したい」

そのような課題をお持ちでしたら、まずはお気軽にご相談ください。

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